台風の後に思うこと

台風一家? じゃない、台風一過。幸いにもたいした増水もなく心配された大型台風は関東を去っていった。
翌日は朝からよい天気で水位もすでに普段より40センチくらい多いだけに下がっていた。それでも、もちろん中州や河原はほとんどが水没しており、実際にはそれほど水量が多い訳ではないのだが川幅いっぱいになって流れているので、流速もいつもより速く見る人によっては怖いと感じるかもしれない。
ここに通い始めた頃はやっとロールを覚えたばかりで、短いフネでは真っ直ぐ進むことも安定せず、通常水位でも流れを漕ぎ上がるなど神業に思えたものだ。まして、増水時に漕ぎだすなど考えられなかったが、川という自然の性格みたいなものが解ってくると、その恐怖心は何分の一にも縮小されるものだ。

真っ直ぐに護岸工事された水路みたいな川だったら、ほんとに恐ろしい。逃げ込むエディもなく一気に流れてしまうからだ。でも、自然が作り出した川は、蛇行しながら流れ下る。蛇行すれば必ず深みと浅瀬が形成されているし、流れがもどるエディができる。水量によってはいったん入るとグルグル巻かれて出にくくなるエディもあるけれど、勢いに乗って流されて来たものも、この流れの渦巻く自然の入り江に流し込まれて渦に巻かれて止まってしまう。
だから、自然の川では流れて下りたくとも、流れに乗り続けるように舵を取ってコースを意図的に選び続けなければ、どこかに流されエディに運ばれ、還流につかまり止まってしまうものだ。だから、川で流されても、浮いてさえいれば必ずどこかで引っかかって止まるだろう。
それが証拠に、増水時のエディにはたくさんの枯れ枝やゴミや流木が所狭しと流され、寄せられて、水面に浮く浮き島のようになっていて、その上にセキレイが舞い降りて剽軽にシッポを降りふり歩いてみせる。
こうして溜まった浮遊物も水位が下がっていくに従って、また流れに変化が現れ自然に姿を消していったりするから、川ってほんとによく出来てる。だから、人は長年ゴミ捨て場として河原を利用して来た。こうして増水が起こると、河原に投棄された廃棄物を川はきれいに流してしまうから。水に流すとはよく言ったもので、ほんとにきれいさっぱり消し去ってくれるのだ。でも、実際はそこから姿を消すだけで下流や海へと流され結局ゴミという存在はかわらない。だから、やはり川にゴミを捨てることは、環境破壊に直結しているわけだ。
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コメント
読みながら…感動してしまいました
自然に怯え、自然に癒され、自然から学び、自然に感動しながら…生きているのですよね
投稿: 後輩 | 2009年10月16日 (金) 07時46分
そんな大袈裟なものではないのですよ
投稿: higtak | 2009年10月21日 (水) 03時07分